三洋化成グループでは、化学製品の製造のさまざまな局面で水資源を利用しています。
当社グループの事業活動が水資源と密接な関連があるという認識のもと、節水につとめるとともに、水資源の有効利用、事業所外に排出する排水の水質汚濁低減などに取り組みます。
世界資源研究所(WRI)が発表している評価ツールであるAqueduct(アキダクト)を用いた水リスク評価の結果、国内外のすべての製造拠点のリスクレベルはExtremely Highのレベルにはないことを確認しています。

方針

環境活動計画21-24の目標のひとつに水使用量削減を掲げ、取り組んでいます。
水質汚濁物質の排出抑制については、事業所内での漏洩防止とともに排水中の汚濁物質のモニタリングを行って法令の規制値を遵守します。

体制

レスポンシブル・ケア本部のレスポンシブル・ケア部が事務局となり、各事業所で行う節水などの対策アイテムの進捗管理と情報共有を行います。成果は海外事業所にも水平展開します。

水使用量目標と実績

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環境活動計画21-24 2019年度
(基準年)
2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 評価 2024年度
(目標)
水使用量
(千㎥)
4,354 4,269 4,295 4,333 3,973 目標
基準内
4,136以下
削減割合
(2019年度比)
2.0% 1.3% 0.5% 8.8% 5%以上

対象範囲:三洋化成全事業所、国内関係会社全社、生産拠点を持つ海外関係会社

  • サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLC、サンヨーカセイ(タイランド)リミテッド、三洋化成精細化学品(南通)有限公司、三大雅精細化学品(南通)有限公司、SDPグローバル(マレーシア)SDN.BHD.

取水量・水使用量削減

当社グループで使用する水は約9割が工業用水です。工業用水は、主に、製造設備および付帯設備で使用する加熱・冷却水、洗浄水、排水設備に供されます。上水道水はポリマー製造時の重合用水、製品の希釈水、製品や中間体の洗浄、製造設備の洗浄などに使われます。地下水、海水は使用していません。
2023年度の水使用量は、国内、海外ともに減少し、トータルは3,973千㎥(前年度比9%減)となりました。生産量が前年度比約5%減少した影響はありますが、製造設備および付帯設備で使用する加熱・冷却水は生産量の増減に左右されないため、節水や水のリサイクルへの方策の効果が表れており、今後も継続して取り組みます。

取水量の推移

取水量の推移

排水量の推移

排水量の推移

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取水の内訳

水源 単位 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度(目標)
上水道 千㎥ 387 395 421 400 334
工業用水 3,967 3,873 3,874 3,933 3,639
地表(海・湖・河川) 0 0 0 0 0
地下水 0 0 0 0 0
取水量合計 4,354 4,269 4,295 4,333 3,973 4,136以下

水質汚濁物質の排出低減

事業所内での漏洩防止とともに事業所からの排水は、排水中のCODなど汚濁物質濃度をモニタリングして、処理設備を通じて適正に処理した後に排出しています。法や条例の規制値内の管理を行っており、2023年度に水質に関する法令違反は発生していません。

COD負荷量

COD負荷量

全リン排出量

全リン排出量

全窒素排出量

全窒素排出量

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排水先と負荷量(国内)(2023年度)

単位 名古屋地区 川崎地区 鹿島地区 京都地区 衣浦地区
事業所 名古屋工場
SDPグローバル㈱
サンノプコ㈱
サンケミカル㈱ 鹿島工場
㈱サン・ペトロケミカル
京都工場
本社、本社研究所、桂研究所
衣浦工場
排水先 伊勢湾 東京湾 下水道 下水道 下水道
排水量 千㎥ 1,671 111 788 141 1
COD トン 8.7 2.4 102.8 1.4 0.0
全リン トン 0.2 0.0 0.4 0.1 0.0
全窒素 トン 1.3 0.3 1.3 0.1 0.0

節水、水のリサイクル利用

ポリマー製造時の重合用水、製品・中間体の洗浄水について可能な限り繰り返し使用しています。蒸気ドレンは水として再利用しています。事業所ごとに節水・リサイクルのテーマを発掘し削減に取り組んでいます。

水資源・水環境に貢献する製品

節水型コンパクト洗剤原料、廃水処理用高分子凝集剤、生分解性シャンプー基剤などを製品として取り揃えており、水資源の有効利用のため、節水、排水処理、生分解性に貢献しています。

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