三洋化成グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みのすべては、1955年の制定以来大切にしてきた社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」を起点としています。この社是は、企業活動を通じて社会と企業の持続可能な共存を実現しようとする精神を表しており、当社のあらゆる活動の礎となっています。
基本方針
創業以来、社是に基づき実践してきた私たちの企業活動が今後目指す姿を、2022年度に「サステナビリティ基本方針」として明文化しました。さまざまなステークホルダーと連携しながら、経済的価値と社会的価値を共に向上させることが、企業としての持続的な成長につながると考えています。
サステナビリティ基本方針
三洋化成グループは、創業以来大切にしてきた社是「企業を通じてよりよい社会を建設しよう」に基づいて、ステークホルダーと連携しながら、経済的価値と社会的価値を共に向上させて、将来にわたって持続的な成長を目指します。
指標と目標
サステナブル経営をより実践的に行っていく拠り所とすべく、当社の中長期の価値創造に大きな影響を与える重要課題(マテリアリティ)を特定しました。環境、生命/生活、社会、ガバナンスという4つの領域にわたる課題につき、今後、サステナビリティ行動計画に従い、対応していきます。
サステナビリティ行動計画
※横スクロール出来ます。
- 当社独自指標 2020年度30%
≫ マテリアリティ
推進体制
当社グループは、サステナブル経営をCSR(企業の社会的責任)の上位概念として位置付けています。取締役会に社長を委員長とするサステナブル経営委員会を設置し、経営会議直属組織としてCSR推進管理委員会を設置しています。
サステナブル経営委員会
サステナブル経営委員会では、当社グループの持続的成長のために、経済的価値、社会的価値を創出するプロセスについて検討しています。特に、環境・社会・ガバナンスに関しては、優先して対応すべき重要課題(マテリアリティ)について、その解決に向けた方針や会社施策を審議・決定し、関連部署の施策に展開するなどの責務を負っており、取締役会では、定期的に報告を受け、モニタリングを実施しています。
【サステナブル経営委員会】
委員長 | 社長 |
---|---|
委員 | 12名 サステナビリティ担当役員を含む常勤取締役 委員長指名者 |
オブザーバー | 常勤監査役 |
事務局 | 経営企画部長 |
【目的】
当社が持続的に成長するために、ステークホルダーと連携しながら、経済的価値と社会的価値を共に向上させる。
【開催】
原則、年2回以上
【役割】
- ①当社グループ全体としての持続的成長のために、経済的価値、社会的価値を創出するプロセスについて検討
- ②マテリアリティについて、その解決に向けた方針や全社施策を審議・決定し、関連部署の施策に展開
- ③上記施策に関する計画、進捗、成果をレビューし、改善、是正等を審議・決定
- ④ステークホルダーのみならず、国連等グローバル組織とも積極的にコミュニケーションを図るため、当社のサステナブル経営について情報発信
CSR推進管理委員会
CSR推進管理委員会は、CSRガイドラインの実践(CSR活動)を実効性のある活動につなげることを目的としています。その中でも特に、マテリアリティに掲げるカーボンニュートラルの実現に関しては、CO2の排出量削減を最重要課題と位置付け、そのための具体的な取組内容を立案・実行する体制と仕組みの構築を行っています。また、CSR推進管理委員会の活動状況は、年に1回、サステナブル経営委員会に報告しています。
【CSR推進管理委員会】
委員長 | レスポンシブル・ケア本部長 |
---|---|
委員 | 8名 (社長決定により選定) 委員長指名者 |
オブザーバー | 常勤監査役 |
事務局 | レスポンシブル・ケア部長 |
【目的】
社会の要請や期待に応え、社是の実践を通じ、持続可能な社会の創造に貢献する。
【開催】
原則、年2回以上
【役割】
- ①カーボンニュートラル実現のための具体的な取組内容を立案・実行する体制と仕組みの構築
- ②推進状況のモニタリングと、改善策提言
- ③CSR活動の実効性確保の観点から、推進責任者・推進部署による各年度の推進計画の立案・実行のモニタリングと改善策提言
- ④基本方針(CSRガイドライン等)を、社会の要請や期待に応えるため不断に見直す
CSRガイドライン
社会の課題に対して当社グループがどう取り組んでいくかを網羅的に取りまとめ、9項目のCSRガイドラインを定めています。
※横スクロール出来ます。
CSRガイドライン項目 | ガイドライン内容 |
---|---|
1. 安全・防災 | あらゆる事業活動において、安全・防災を最優先課題として取り組みます。無事故・無災害の操業を継続し、社会の安全に貢献するとともに、業務に従事するあらゆる者の安全と健康を守り、快適な労働環境の形成に努めます。 |
2. コンプライアンス | 当社グループの全役員・従業員が、「それは社会に対して胸を張れる行為か?」など、「コンプライアンスの心得」に列挙された問いかけを意識した行動を徹底します。 |
3. 環境負荷低減 | 温室効果ガス・プラスチック・産業廃棄物等の排出削減のため、実効性のある対策に自発的かつ着実に取り組みます。特に温室効果ガスの排出削減のためには、省エネ推進および再生可能エネルギーへの転換を積極的に行います。 |
4. 製品開発 | 当社がこれまで培ってきた強みと新たに獲得する強みに、外部の知見を組み合わせ、「持続可能な地球環境の実現」と「利便性・快適性の向上」との両立可能な、社会に役立つ製品開発を目指します。 |
5. サステナブル購買 | 取引先を含むサプライチェーン全体を通じて、「持続可能な地球環境の実現」に貢献し、人権侵害への加担を回避するため、別途「サステナブル購買方針」を定め、着実に実行していきます。 |
6. 製品の安全性と品質への信頼性 | 製品の開発、製造、使用、廃棄に至るライフサイクル全体で、安全性が適切に確保されるよう、外部への正確な製品情報の提供を行います。また製品の品質への信頼性向上のため、自社内での厳重な品質管理を行います。 |
7. DEIと人材育成 | 従業員の多様性・人格・個性を尊重し、安全で働きやすい職場環境を確保します。また、ゆとりと豊かさと心身の健康の実現の上に、自主性と創造性を発揮して自己実現を果たす人材を育成します。ハラスメントを排除し、職場での人権尊重に努めます。 |
8. ステークホルダーとの対話 | 顧客、株主、投資家、取引先、地域社会、行政、マスメディアおよび従業員等のステークホルダーに、当社グループの企業価値を正しく認めていただき、またステークホルダーから当社グループへの期待・評価等を理解して企業活動に反映していくため、積極的かつ公正に当社グループの財務情報・非財務情報を開示し、対話を促進します。 |
9. 社会貢献活動 | 科学技術、芸術、文化、教育、福祉などの振興を目的として、教育・研究機関、医療機関、地域社会、NPO・NGO等への貢献活動を自発的・継続的に行います。 |
賛同するイニシアチブ
※横スクロール出来ます。
イニシアチブ | 対象・内容 | 主催する団体 |
---|---|---|
国連グローバル・コンパクト | 人権・労働・環境・腐敗防止 | 国際連合 |
レスポンシブル・ケア世界憲章 | レスポンシブル・ケア | ICCA(国際化学工業協会協議会) |
TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures) | 気候変動 | 気候関連財務情報開示タスクフォース |
経団連チャレンジ・ゼロ | 気候変動 | 日本経済団体連合会 |
GXリーグ | グリーントランスフォーメーション | 経済産業省 |
経団連生物多様性宣言イニシアチブ | 生物多様性 | 日本経済団体連合会 |
イクボス企業同盟 | 働き方改革 | 特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン |
輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会行動宣言 | 女性活躍推進 | 内閣府 |
2030年までに女性役員比率30%を目標とする経団連「2030年30%へのチャレンジ」 | 女性活躍推進 | 日本経済団体連合会 |
婚姻への平等 「Business for Marriage Equality」 |
LGBTQ | 公益社団法人Marriage For All Japan―結婚の自由をすべての人に、NPO法人 LGBTとアライのための法律家ネットワーク、認定NPO法人 虹色ダイバーシティ |
ISO取得状況
環境マネジメントシステム(ISO14001)は、1999年~2001年にかけて三洋化成および国内関係会社で認証を取得し約20年間維持してきましたが、ISOの要求事項に沿ったマネジメントシステムを構築し、継続的に改善を進めていく体制が社内で確立できたことから、自社で十分システムを運用できると判断し、2020年度に国内での認証を返上しました。海外関係会社では継続します。また、品質マネジメントシステム(ISO9001)は国内外ともに認証を継続しています。
この他、バイオ・メディカル事業本部が医薬品関連に特化した品質マネジメントシステムISO13485(医療機器・体外診断用医薬品)を取得しています。
※横スクロール出来ます。
※横スクロール出来ます。
位置 | 事業拠点 | 設立 (稼働)年 |
ISO14001 | ISO9001 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
取得年 | 認証機関 | 取得年 | 認証機関 | ||||
生産事業所 | - | 三洋化成工業(株)鹿島工場 | 1977年 | - | - | 1997年 | JCQA |
- | 三洋化成工業(株)京都工場 | 1949年 | - | - | 1999年 | JCQA | |
- | 三洋化成工業(株)名古屋工場 | 1969年 | - | - | 1998年 | JCQA | |
- | 三洋化成工業(株)衣浦工場 | 2010年 | - | - | 2010年 | JCQA | |
❶ | SDPグローバル(株) | 2001年 | - | - | 2000年 | JCQA | |
❷ | サンケミカル(株) | 1982年 | - | - | 2000年 | JCQA | |
❸ | サンノプコ(株) | 1966年 | - | - | 2000年 | JCQA | |
❹ | (株)サン・ペトロケミカル | 1977年 | - | - | - | - | |
❺ | サンヨーカセイ(タイランド)リミテッド | 1997年 | 2009年 | TICA/J-VAC | 2004年 | TICA/J-VAC | |
❻ | 三洋化成精細化学品(南通)有限公司 | 2003年 | 2012年 | TUV NORD | 2006年 | TUV NORD | |
❼ | 三大雅精細化学品(南通)有限公司 | 2003年 | 2013年 | CQM | 2007年 | DET NORSKE VERITAS | |
❽ | SDPグローバル(マレーシア)SDN.BHD. | 2015年 | - | - | - | - | |
❾ | サンヨーケミカル・テキサス・インダストリーズLLC | 2005年 | - | - | - | - | |
非生産事業所 | ❿ | サンアプロ(株) | 1966年 | - | - | 2003年 | JCQA |
⓫ | 三洋化成ロジスティクス(株) | 2020年 | - | - | - | - | |
⓬ | 塩浜ケミカル倉庫(株) | 1983年 | - | - | - | - |
- 三洋化成4工場および①~④の国内関係会社は、2020年度にISO14001認証を返上。④(株)サン・ペトロケミカルはISO9001認証についても2020年度に返上
①⑥⑦⑧は、2024年3月に事業撤退を決定し、それに伴い解散予定または異動(持分譲渡)を検討中