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三洋化成ニュース No.508
2018.05.20
『三洋化成ニュース』2015年初夏号(№490)から2018年春号(№507)まで、3年にわたって、表紙・巻頭で「生命を巡る旅」を連載してくださった、動物写真家の前川貴行さん。日本をはじめ、北米、アフリカ、アジア、中米、オセアニアなど世界各地で、野生動物たちの生きる姿を撮り続けています。毎号の表紙を飾った動物たちとの思い出や、野生動物に惹かれる理由、自然と向き合う姿勢などについて伺いました。
-- 3年間、「生命を巡る旅」の連載、お疲れ様でした。いつも『三洋化成ニュース』が届くたびに、表紙はどんな動物かなと、楽しみにしていました。
子ども向けの写真集や図鑑も多く手がけているのですが、『三洋化成ニュース』は読者が大人で、ビジネスパーソンも多いと聞いていたので、大人に興味を持ってもらえるように動物の生態や、すんでいる環境、独特の動きなどを伝えるようにしていました。毎号、出来上がった表紙を見て「この写真をこう使うのか」と新鮮に思うこともありましたよ。
-- 連載第1回は、ホッキョクグマですね。前川さんにとってどのような動物なのですか。
ホッキョクグマはとても思い入れがあり、2度取材に行っているんです。初めてクマを見たのは動物写真家の田中光常さんの助手をしていた時代、休みを取って初めてアラスカに行った時のこと。その頃から動物写真家になりたいと思っていたのですが、生まれて初めて野生のクマと間近に接した時は、ものすごく怖かったですね。体がしびれるような、本能からの恐怖を感じました。この時はライフルを持ったガイドと一緒でしたが、動物を撮影する時には一人で行かなければならないことも多いんです。動物写真家として先に進むには、クマを克服する必要があった。そのために、まずはクマを撮らなければという使命感がありました。そうしたなかで、クマの仲間であるホッキョクグマを撮ろうと思ったんです。
-- イルカをどんなふうに撮られるのか、とても楽しみです。本日は、ありがとうございました。
と き:2018年3月14日
ところ:東京・日本橋の当社東京支社にて