Hydrofit®マツダイト

「新医療機器」・「高度管理医療機器(クラスⅣ)」に分類される
日本発の医療機器が欧州の CE マーキング取得

非生物由来の止血材「マツダイト(海外販売名:AQUABRID®)」

当社が製造し、医療機器メーカーのテルモ株式会社が販売する中心循環系非吸収性局所止血材「マツダイト(ペットネーム:Hydrofit®(ハイドロフィット)」の海外展開を本格化します。海外向けの販売名「AQUABRID®」として、2019 年 7 月 29 日付でCEマーキングを取得いたしました。10 月以降、欧州ではテルモヨーロッパ社が販売予定です。医療機器の中でも、「新医療機器」・「高度管理医療機器(クラスⅣ)」に分類され、日本で開発された日本発の医療機器がCEマーキングを取得した事例はほとんどありません。今回のCEマーキング取得は、当社にとって価値があるだけでなく、「日本の医療イノベーションを世界に」を目標とする日本の医療機器産業のプレゼンス向上にも貢献できるものと考えています。

 

Hydrofit®は胸部大動脈や弓部分岐動脈の人工血管への置換手術の際、吻合(ふんごう)部に用いる非生物由来の止血材です。2011 年に製造販売承認を取得し、販売開始後は、多くの国内の心臓血管外科領域の手術で使用いただいております。さらに、当社は、AQUABRID®という商標を取得し、本格的に海外展開の準備を進めてきました。今回、AQUABRID®が欧州医療機器指令(MedicalDevice Directive)において品質、安全性及び有効性の基準を満たしていることが認められ、CEマーキングを取得できました。「新医療機器」かつ「高度管理医療機器(クラスIV)」に分類される日本発の医療機器が、CEマーキングを取得した事例はほとんどありません。また、国産の医療機器を世界に発信することは、経済産業省や医療機器業界として重要な課題とされています。そのような意味でも、今回の取得は当社だけでなく、日本の医療機器産業分野においても意義深いことであると考えています。

 

AQUABRID®のCEマーキング取得は、当社のバイオ・メディカル事業の海外展開に重要なマイルストーンとなります。CEマーキングによりAQUABRID®は欧州市場での販売が可能となっただけでなく、一部の中東やアジアなどEU加盟国以外の地域での薬事申請も行いやすくなります。これを機に、当社はバイオ・メディカル事業の海外展開を本格化し、国内だけでなく、海外においても医療の発展と人々の健やかな暮らしの実現に貢献してまいります。

 

 

Hydrofit®について

Hydrofit®は、国立循環器病センター・元生体工学部長(後に九州大学名誉教授)の松田武久氏が 1980 年中頃に開発に着手し、当社が製品化したものです。

①当社ウレタン技術を応用したウレタンプレポリマーからなる非生物由来材料であり、

②血液中の水分と反応することで血液凝固能に頼らない止血機序を有し、

③混合等の手間を必要としない 1 液型で止血部位に接着する被膜を形成し、

④形成した被膜が柔軟であるように設計されております。

 

 

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